子どもの心を受けとめる~コミュニケーションワークショップ を行いました。
今回来ていただいた講師は臨床心理士でチャイルドライン京都のスーパーバイザーをされている田中研三先生とファシリテーターとして3名の方々
スーパーバイザーって?実はとっても偉い人なんですよ。チャイルドラインの受け手ボランティア養成やメンバーの研修の講師を務められ、チャイルドライン京都の顧問的な存在の方です。
講座は
最初に田中先生から、子どもの声を聴く、心を受けとめることについてのレクチャー
次にファシリテーターの3人によるロールプレイの見本を見せ頂き、その後、実際に参加者全員がロールプレイをして「聴く」「話す」ということを体感しました。
1.子どもの話を「きく」ことについて
田中先生は「子どもと大人の立場の違いが子どもの話を聴ききることに対して阻害になっている場合がある」といいます。
つまり、子どもは言葉で表現する力が未熟。上手に話せません。ところが、大人が子どもを見る目は「子どもを健全に守る」視点が優位を占めるがために、つい、子どもがはなそうとするときに子どもの置かれている状況を把握したくなりがち、結果守ってやらねばという気持ちで話しを進めがちになり、子どもの思いそのものを受けとめる視点に乏しい、とのおはなし。
なるほどなるほど。たしかについ「~してみたらどう?」なんて言葉が出るのも、子どもの思いを受けとめた言葉というより、子どもの置かれた状況を変えてあげようとした言葉ですよね。
そこで、子どもがどんな気持ちか、聴く大人が少し視点をずらすことで、子どもの思いを聴きやすくなるとのこと。
それから、どの子も共通した思いは
「認められたい!」「賢く、元気に、良い子になりたい(自分が成長したい)」「みんなと一緒にがんばりたい!」
(スタッフM、この言葉にあらためてズキリとしました。ほんとうにそうですよね。時として、子どもを色眼鏡で見てはいないか?)
子どものすべての言動の背景にはこうした思いがあるそうです。
なので、
子どもの話をきくときは、子どもの「はなし」だけでなく「おもい」を聴いてあげましょう。
2.ロールプレイってどうするの?
ファシリテーターの見本をみせてもらいました。
2人のお母さんが登場
3.今度は自分たちがロールプレイをしてみましょう。
まず、話を聴くコツは単純なこと
◎単純な受容(うんうん、ふんふん)
◎くりかえし
傾聴の基本的な技法はいくつかあるそうですが、まずは単純な受容と繰り返しが基本中の基本!
グループに分かれてロールプレイで「はなす」「聴く」を体感しました。
講師から出されたテーマは[自分の子どもになりきって、お母さん(=自分)に対してどんなふうに思っているかを相手にはなす」というもの
聴き手は先ほど教えてもらった「聴く」スタイルを思い出しながら、話し手はわが子になりきって、皆さん、聴き手と話し手の両方を体験してみました。
お孫さんとのコミュニケーションを勉強したいグル―プ
子育て支援に関わっているグループ
子育て真っ最中のグループ
聴き手が単純な受容でふんふんうなづいてくれたり、口をはさむことなくしっかり聞いてくれるおかげで、話し手はどんどん話が湧き出て来たようです。また、このテーマを頂いたおかげで、子どもの気持ちや自分のことを客観的に見つめることができました。
話し手と聞き手のロールプレイの後で、グループメンバーとファシリテーターが聴き方や話しぶりについて対話の振り返りをし、お互いの気づきを共有しました。
グループワークがものすごく白熱して、終了時間ぎりぎりになりました。
みなさん、思いきり話せた満足感で晴れ晴れしたお顔。
聴いてもらえると、思いをしっかり話せるということなんですね。
これが、「心を受けとめる」ということなんだとわかりました。
いただいた感想から少し紹介・・・・・
☆孫のことで少々苦しいこともある現在・・・ほっと救われた気持ちになりました。子どもの気持ちをもっと大切に聞いてやりたい!!
☆子どもの話を聞くポイントがわかって良かったです。
☆ロールプレイで実際に子どもの立場になって話すると、子どもの気持ちをより知れたり、想像できたりして、いい経験になった。
☆言葉にすることで、わかっていたけれど、生活優先で蓋をしていた気持ちに気づけてよかったです。
☆自分の事に改めて気づけてとてもより機会になりました。
今回、日程調整の失敗で参加者が思いのほか少ない講座になりましたが、その内容の高さに、やはり、子どもの気持ちを大切する姿勢を学ぶ講座は繰り返し実施すべきだなと感じています。
0 件のコメント:
コメントを投稿