2011年11月18日金曜日

子育て支援講座「小児科医に聞こう」

11月10日(木)
笑顔で子育てシリーズ、今回は子育て力を高めるために、子どもの病気と予防接種について、知識を深めようという講座を行いました。
講師は、田辺中央病院副院長で小児科部長を兼任されている近江園善一先生。
場所は、八幡市生涯学習センターの和室。

実は先生は和室での講演は初めてとのこと。しかも今回は母子同席で保育なしです。
企画しながらも、どのようになるか不安がいっぱいでしたが、たくさんのお母さんが、お子さんを連れて、参加してくれました。


講座の内容は、最初に一般的な病気のおはなし、次に予防接種のおはなし、最後に質問コーナーの3部構成

一般的な病気のお話では、どんな症状の時に受診すればよいか受診の目安を病気の常識非常識クイズで、わかりやすく説明していただきました。

感染性の病気では、発熱や下痢、咳、鼻水などの症状が出ますが、これらの症状は病原体が体に入ると身体が治ろうと反応する結果出てくること。だから、一時的な症状についてはあわてて受診しなくてもよいということです。


また、痙攣、呼吸困難の時の対応も詳しく説明していただきました。
痙攣の時にはパニックになりそうですが、できれば時間を測っておいてくださいね。口の中に物を入れないで。舌は噛まないそうです。
呼吸困難でぐったりの時は病院へ。


子どもの健康管理の知識はとても大切なこと、
情報が氾濫している今の時代、TVやインターネット、雑誌ですぐに情報が得られるために、子どもの育ちがその通りでないと悩むお母さんが多いということはよく問題にされています。とはいえ、やっぱり悩みます。めざましたく医療が発達した今日ではおばあちゃんのアドバイスも時に間違えていることもあります。
何かあったらすぐ受診するのではなく、どのような病気の徴候があるときにどうしたらよいか対応の仕方を学んでおくことが大事だと、近江園先生。


予防接種のおはなしでは、日本の予防接種が如何に欧米に比べて遅れているか、
任意接種というのはしてもしなくてもよいということではありません。定期接種と任意接種、必要性に違いはないそうです。任意接種もできれば、接種してくださいとのこと。
「ワクチンで防げる病気はワクチンで防ごう」
任意接種では防ぐ病気も防ぐことができない子どもがたくさんいるということですよね。すべての子どもが公費で予防接種できるように改善される必要を強く感じました。

最後に質問コーナーでは、アレルギーのこと、ポリオワクチンのこと、牛乳の与え方、鼻吸いの仕方まで、お母さんの素朴な質問に丁寧に答えていただき、器具を使った鼻汁の吸い方では参加者の親子をモデルに実際にやり方を説明してもらうなど、和気あいあいとした中で、お母さんの目線に立った講座となりました。

子どもの急な病気の時に、受診の目安を知るためのWEBサイトを教えていただきました。

日本小児科学会が運営するサイト
ON LINE QQ こどもの救急ホームページ http://kodomo-qq.jp/

このサイトでは対象年齢、症状に合わせた対処方法を知ることができます。



予防接種について、より詳しく知りたい方は、
こんなサイトも見つけましたよ。

☆Know VPD!(ワクチンで防げる病気を知ろう) http://www.know-vpd.jp/ 

 ☆日本医師会のHP 「すべての子どもに予防接種をキャンペーン」(キャンペーンはすでに終了しています)http://www.med.or.jp/vpd/


私たちが、母子同席にしたのには理由があります。ひとつは保育するには人数が限られること、つぎには小さな子どもを保育することの難しさも挙げられます。お母さんが目の届く範囲にいるから、子どもが安心して遊ぶことができます。また、机での講義は勉強モードにはなりますが、堅苦しさが受講者に生まれて、講師と受講者の距離感ができてしまうこと。そんなこんなで、和室で、見守り保育のにぎやかな講座になったのでした。

スタッフ数人が子どもたちを見守るとはいえ、自由にうろつく子どもたち。そんな中、お母さんたちは熱心にメモを取り、途中お話を聞きながら授乳するお母さんの姿があったり、先生の足元をはいはいするベビーたち、先生のズボンを持って、つかまり立ちするベビーに笑いが起こったり、濃い内容のお話なのに、終始、お母さんの目線に立った進行に、どのお母さんもとてもよかった!と感激した様子。
私たちのイメージ通りの講座になりました。

適正受診と予防接種の啓蒙啓発が大切なこと、そのためには参加しやすいシチュエーションを作ることの大切さも改めて実感しました。


抱っこしながらも熱心に聴くお母さんたち、ふすまの向こうでもスタッフが子守りしています
 ここでもスタッフが子守り、機嫌よく遊んでますね
予防接種のお話に相談しながら・・・


アンケートから一部紹介・・・・
・子どもの病気について心配だったので、受診の目安が聞けてよかった。
・風邪をひいたりすると、すぐお薬とかを飲ましたりしていたので、あまり飲ませなくても良いということが分かって、すこしきもちが楽になりました。・熱も下げよう下げようとしていたのも間違ってたこともビックリしました。
・ 子どもが行っている病院では聞けないこと、教えてもらえないことをいろいろお話してもらったので、とてもよかったです。勉強になりました。お医者さんが身近に感じられました。
・予防注射、風邪での受診など、常々、病院で聞いても、いまいちはっきりと答えてもらえなかったりともやもやと抱え続けていた疑問が解決しました。
・病気や予防接種のことをとても詳しく教えてもらって、すごく勉強になりました。どれくらいの目安で病院に行けばいいのか、不安だったけど、知れてよかったです。
・どんな質問にも答えてくれて、鼻吸いのやり方は見せてもらえてよかったです。
他にもたくさん感想をいただきました。

※「小児科医に聞こう・・・冬の病気、予防接種・・・」は笑顔で子育てシリーズのプログラムとして、京都府より「子育てに優しい京都府づくり推進事業」の補助を受けて実施しました。

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